イギリスからのホットな湯シャン報告

たまたま開いたページが、まさかの湯シャンネタだった!

ということでご紹介しますのは、

ルースグッドマンRuthGoodman

ィクトリア朝英国人の日常生活貴族から労働者階級まで

小林由果訳、上下巻、原書房、2017年。

ルースさんはBBCの番組にも登場する歴史家だそうですが、ただ研究するだけでなく、当時の生活様式を実践することで理解を深めているのだとか。

この本によれば、19世紀初頭のイギリスでは髪を洗う習慣がありませんでした。当時は、頭を洗うと風邪や頭痛を引き起こし、さらに髪を傷めると考えられており、身だしなみとしては一日二回、徹底的にブラッシングすることで汚れは十分に取り除けるというのが常識だったようです。ところがその後、科学的な新知見にグイグイと誘導されるかたちで、水や石鹸を使って髪を洗うべきだという考えが、19世紀半ばまでの間に急速に広まっていきました。

というわけでルースさんは、19世紀初頭には当たり前だったブラッシングのみ方式に挑戦してみます。

〜〜〜〜〜〜以下引用上巻、pp173-174〜〜〜〜〜〜〜

わたしは友人数人と、髪を水やシャンプーで洗わずに過ごしてみたことがある。それまで通りなんの問題もなく過ごせる人から、すぐに20世紀の製品に戻ってしまう人まで、結果は人それぞれらしい。髪から繰り返し皮脂が奪われると、頭皮が刺激されて皮脂の分泌が早まる。したがってシャンプーや石鹸を使う頻度が高いほど、ふたたび油っぽくなるのが早まるようだ。使用をやめたとたん、髪は徐に落ち着いてくる。かといってまったく何もしなければ、鼻を突くような臭いのドレッドヘアになってしまう。それはもう、ぞっとするような悪臭だろう。だがブラシと櫛で髪全体を頻繁に梳かせば、歴然とした違いが出る。天然毛のブラシならもっと良い。そして忘れてはいけないのが、毎日ブラシをきれいにすること。

ほこりや汚れや油は櫛やブラシで髪を梳かすあいだに自動的に取り除かれる。また、意外かもしれないが、新鮮な油を毎日髪につけると効率良く髪を清潔に保てる。潤滑油が加わることで滑りがよくなり、ふけや汚れや皮脂が髪を伝って落ちていくからだ。髪はよくブラシをかけていれば、洗わなくても臭わない。傷みも、もつれも、ぱさつきもせず、枝毛とも無縁だ。洗わずにいてどれほど油っぽくなるかに関しては、結局のところ個人差があるらしい。わたしは最終的に、シャンプーでの洗髪は数週間置きにして、ただの水で週に一度すすぎ、あとは櫛とブラシで梳くという折衷案に落ち着いた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用終わり〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

原著も2013年刊ということで、イギリスからのホットな?湯シャン報告なのでした!